コラムColumn

2021.05.30開業支援

内覧会の成功とは #開催の意味/意義を知ろう

今回は、開業前の一大イベントである内覧会について書いていきたいと思います。

「内覧会」

どういったイメージを思い浮かべますか?
1、アポイントをガンガン取って開業日からのスタートダッシュを図る
2、近隣の住民を呼び込んで認知を図る
3、仲間のDrや知り合いを呼んでお祭り的な意味合いで行う
4、他医院の差別化をアピールする機会とする


どうでしょうか?
大体上記のようなイメージとなるのではないでしょうか?

間違いではないが、大正解ではない。
とういうのが、こちらの見解となります。

開業前のアポイント取得のための一大イベントと見られがちですが、それは大きな間違いです。
内覧会も含めた開業前戦略の仕組みづくりが一番重要なこととなります。


内覧会を開催する最大の意味・意義は!
”スタッフ意識の平準化とベクトル共有”です。
一番重要なのは、これから一緒に働く仲間であるスタッフが
「医院を知り、院長の想いを知ること。」
これを出来ずして、内覧会の成功は決して有り得ないということを覚えておいて下さい。


質問します。

「なんのために内覧会を開催しますか?」

先ほどの1〜4が頭に思い浮かんでも全然良いんです。
開業からある程度スタートダッシュ出来る戦略を組むというのは経営上必要なことですので。
ですが、意味・意義がアポイントの取得ばかりに目が向いた内覧会はNGです。

これから患者さんになる可能性がある予備軍の方たちを甘く見てはいけません。
新型コロナがあってから、受診する側の意識も知識も上がっているのは間違いありません。
※根拠は、弊社で広告戦略で関わらせて頂いている医院様のサイト閲覧が漏れなく伸びているところにあります。

現在通っている歯科医院で本当にいいのか?
他にもっと良い医院があるのではないだろうか?


このような心理から、検索能力(情報収集能力)が格段に上がっていると推測されます。
以前よりもさらに歯科医院を選択する意識は上昇していることは明らかです。
そういった迷いを抱えて来場された予備軍の皆さんに、アポイントを強要するような内覧会を行なったのでは、逆効果になるのは言うまでもないと思います。今はアポイントを取らなくても予備軍となってくれれば成功なんです。

内覧会業者様の中で、こういった文句があるかと思います。

”アポイントGET率○○%”
これに惑わされていませんか?

「アポイントはプロである業者が取得します!」
これになんの意味があるのでしょうか?
自分たちで取得しないアポイントには来院後の意識や説明のズレが生まれクレームの要因ともなり得ます。

※内覧会業者様により様々な考え方が有りますので、一概にNGと申しているわけではありません。

一般的に2日間開催される内覧会でのアポイント率など、これからの長い歯科医院経営の中では微々たるものでしかありません。※もちろんアポイント取得は大いに越したことはありません。

ですが、

「初日から20人来たら嬉しいですか?」
気持ちは嬉しいと思います。ですが、ほぼ確実に患者さんをお待たせすることになります。
先生が勤務医時代に30人40人診ていたとしてもです。

スタッフが違います。設備が違います。システムが違います。全てが違います。
20人こなした時には診療時間を2時間オーバーしているでしょう。
それぐらい、新規開業でのスタートは難しいものです。
いくらシミュレーションしてもです。

せっかく来てくれた患者さんがいきなり30分40分待たされたらどう思うでしょう?
この医院の腕は大丈夫なのかしら・・
要領が悪いんじゃないかしら・・
スタッフのレベルも先生のレベルも低いのかな・・
予約制と言ってるくせに待たせるなんて・・


悪いく口コミが派生することが予測できますよね?
アポイントGETばかりに目が向くと、こういう事態になることが多々有ります。
そこは今からしっかりと意識し、初日から2週間のアポ人数のMAXを考えておくことをお勧めします。

本題に入ります。

問題は、重きがどこか!開催の軸がどこにあるか!なんです。

ポイントは、以下です。
1、スタッフが医院(院長)の理念(想い)を知ること
なんでこの設計になっているのか。
なんでこの器材が導入されているのか。


2、スタッフが導入された器材や医院システムを知ること
この器械を使用することで患者さんにどういったメリットがあるのか。
このシステムを導入することで患者さん/医院側の関係性はどうなるのか。


3、スタッフの接遇意識(レベル)統一
医療であり事業ということは忘れてはいけません。
満足のいく医療を提供するということは人間力が大きな要素となります。
CAのような接遇は必要ではなく、心が(気持ち)が通う対応ができるということが重要です。


4、スタッフの人間性を知ってもらうこと
人対人のお仕事です。
このクリニックにどんな人間がいるのか、器材よりも気になる部分であることを意識してください。
何人何十人の応募者から選んだスタッフさんたちが、輝くステージにしなければなりません。



内覧会で上記の4点を当たり前に全スタッフが行うことで、アポイント取得率は上がります。
また、当日アポではなくても後日または時期が来れば、必ず予約を入れてくれます。
焦る必要性は全くなくて、予備軍を多数確保する意識で内覧会に臨んで欲しいと思います。

また、内覧会というと開催する2日間にだけフォーカスがあたり狭い視点で見がちです。
ですが、内覧会というのは開業前の一大イベントではありますが、それ以外にも開業に向けた戦略を組むことで多角的にアポイント(予備軍)を拡大することが可能です。

弊社で請け負う内覧会は、アポイント重視スタイルではありません。
これからチームとして一丸となって船出をするために意識を共有し、来場された予備軍の皆さんに医院の想いを伝える。そこに共感が生まれればアポイントに繋がる。そんな内覧会をプロデュースしていきたいと考えています。

弊社事業の詳細はコラム内なので割愛しますが、内覧会はチームとして初めて世の中に出る機会です。
晴れの舞台にどういった意識で上がるか!本番前の気持ちの準備で全てが決まると考えて欲しいと思います。

もう一回質問します。
「なんのために内覧会を開催しますか?」

「スタッフ〜」という言葉が頭に浮かんできたならば、院長の心は準備万端です。
あとは、内覧会も含めた開業前戦略をしっかり実施することで初めて”内覧会の成功”と言えるのではないでしょうか? 


「たかが数値。されど数値。」

医院の今から未来をつくる。
歯科医院発展応援団 吉澤 貢

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