コラムColumn

2024.07.31コンサルティング

新患獲得と医院力の相違 #医院内の強化を意識していますか?

今回は新患獲得と医院力の相違についてお話していきたいと思います。

患者さんの流入(獲得)を求めて、マーケティングに注力されている医院は多くあるかと思います。
新患の流入が経営的に必須であることから、間違った発想ではありませんし、重要なことだと思います。
ただ本質は、その流入(獲得)した患者さんが定着しているか?ではないでしょうか?

新患流入のための主な施策
1、ホームページの強化
2、リスティングの強化
3、オンライン予約での新患入り口強化
4、Google口コミへの書き込み強化
5、ポータルサイトへの登録等


上記が医院として主に対策する部分だと思います。
新患獲得のためにお金をかけて時間をかけて、様々な施策を打っているものと思います。

「新患数が上昇した!」
と喜ぶのは良いのですが、1年後その患者さんはまだ通ってくれているでしょうか?

流入数が増えたということは、レセ枚数が増加することになります。
それが伸びてないとすれば、どうでしょうか?

1、新患として獲得した患者さんが離脱している
2、前から通ってくれている患者さんが離脱している


上記が原因で、レセ枚数が増加していないということになります。

目線が新患獲得だけに向いている場合、レセ枚が増加してなくても気づかないことがあります。
毎月20%程度新患獲得率が上がれば、レセはそれに準拠して積み上がっていくのが当然の流れです。
それが、時を経過してもレセ枚数が変わらない、または下がる等の事象がある場合は、明らかに離脱しているということになります。

木を見て森を見ず

まさにそれとなります。
新患が増加している要因は何なのか?

問診票をよく見てください。
1、ホームページを見て
2、知り合いの紹介で
3、家族から聞いて


例えば上の設問があった場合で1を選択している場合
マーケティング戦略としては◯ということになります。
誰も介さずサイトを見て来院された方で、医院に対する期待値は非常に高い状態にあります。

上記2や3を選択している場合
身近な方からの情報により来院されており、ある程度医院の色を把握した状態にあります。

新患流入の元がどこなのか?
問診票を意識して見てほしいと思います。

マーケティング効果による来院獲得が圧倒的に多く、口コミ派生からの来院獲得が少ない場合は、危険です。
何故危険かというと、獲得能力は高いが定着能力は低いという見方になるからです。
定着能力が低いという見方になる理由として、口コミの派生で獲得出来ていないということで、患者さんの満足度が高くないと推測することが出来ます。

もし、そういう状況にあるのであれば、自院の状況を把握してみてください。

メンテシェアは何%ありますか?
メンテ人数は積み上がっていますか?
キャンセル率が高くないですか?
無断キャンセル率はどうですか?


どうでしょうか?
上記の項目の内容があまり芳しくない数値となっていませんか?

口コミ派生からの新患獲得が多い医院は、上記項目の数値もある程度レベルに達していることが多いはずです。
弊社のお客様のデータからも、根拠を持って言える部分です。

広告戦略は、今の時代はある程度は必要なものです。
ただ、外向きの発信ばかりに注力して中を顧みないと、先々も永遠に新患獲得に力を入れなければなりません。
ケアの時代に、いつまでもキュアで回していく。そんな状況が待ち受けています。

新患獲得のマーケティグよりも遥かに重要なのは、院内の強化です。
応対・接遇・スキル、基本的な部分を日々意識し高めていくこと。
ボトルネックとなる部分があれば改善すること。
患者さんが緊張しない空間や衛生面、環境を整えること。
他にも挙げればキリがありません。

一番重要なのは、患者さんが期待するレベルを超越することだと思います。
それは難しいことではなく、ごく基本的な部分です。

笑顔・気遣い・心配り

当たり前に言われるとこが、全然出来ていない医院もお見かけします。
これは、患者さん側からみたら完全なるマイナス要素となり、二度と来院したくないと思うでしょう。
その基本の上に、応対・接遇・スキルが乗っかり、それにプラスしてチーム力(スピード・容量)、そして医療提供の肝であるテクニカル・スキルが乗っかります。

意識している医院は、当たり前のようにディスカッションをし、日々改善に努めています。
新患は溢れ、定着患者も増加し、キュア/ケアのバランスもよく、活気ある空間となっています。

新患獲得は医院ステージにより、数を定める必要があります。
認知期・成長期の医院は、数が必要となりますし、安定期の医院であれば逆に数を一定数に留める必要性も出てきます。 自院のステージと新患数がどうなのかは他の指標をみないと語れませんが、ここでお伝えしたいのは新患獲得だけに注力してはいけないということです。

自院のサービスレベルを上げていかなければ、いつまでも穴の空いたバケツに水を注いでいる状況となります。
いつになっても満たされることはなく、とにかく水を入れ続けなければ空っぽになってしまいます。

マーケティングは、中と連動していかなければ意味がないものです。
いくらお金をかけて集患しても、医院力の向上がなければ成長には繋がりません。

ホームページを無くしても、野点看板を無くしても、地域誌への掲載を無くしても、Googleの口コミ評価が悪くても、真の口コミや紹介で、自然な流れで新患獲得できる医院。

それが究極であり、本来目指す姿ではないでしょうか?
極端ではありますが、それに近づくためには方法は一つしかありません。

医院力を上げること!
治療技術・応対・接遇・スピード・心配り・気配り...
医院として、足りない部分は即改善、足りてる部分はより成長させる。

意識が出来ていない医院さんは、まず自院の評価がどうなのか!
是非、問診票をチェックしてみて頂ければと思います。
同時に患者動向の変化や各指標を見ることで、患者さんの生の声が聞こえてくるのではないでしょうか?



 

「たかが数値。されど数値。」

医院の今から未来をつくる。

歯科医院発展応援団 吉澤 貢

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